DVDの傷を修復する一番簡単な方法について、最もシンプルな方法をお伝えします。
大事なDVDに傷が付いてしまってデータエラーが出るようになってしまった、あるいは音飛びが出るようになってしまった、といった傷トラブルはよくあるものです。
DVDのデータ面はとても脆いというほどではありませんが、落としてしまったりケースにしまうときにガリガリしたりして、気がつくと小傷まみれになりがちです。
それで実際にデータの読み出しに支障をきたすようになった場合、傷を修復して中身を救うことは可能なのでしょうか?
まずDVDの構造について簡単に知っておきましょう。
実は、DVDのデータを保存している部分はかなり奥の方にあるのです。
DVDのデータ面の表面は厚い樹脂層で構成されており、その奥にある反射層に向けてプレーヤーはレーザーを照射し、跳ね返ってくる光を読み取ってデータを読んでいるのです。
ですから、リードエラーが発生しない程度の表面の小傷はデータが格納されていない樹脂層のみが傷ついている状態であり、読み込みに支障をきたすレベルの深めの傷であっても、樹脂層の傷による乱反射で正しくレーザーの跳ね返った光が読めていないだけかもしれません。
もしそうであれば、研磨し樹脂層を削って乱反射を抑えることで修復できる可能性があります。
では、どのように研磨すればいいでしょうか。
まず、研磨剤には専用のコンパウンドなどを用いるのがベストです。
コンパウンドはガラス磨きやパソコンモニター・スマホ画面などの液晶の傷を研磨して治すなどにも役立つので持っていて損はないアイテムです。
しかし、コンパウンドがなくても例えば歯磨き粉などでも一応代用が可能です。
多くの歯磨き粉には歯の表面の汚れを削り落とすための研磨剤が含まれており、DVDの樹脂層を軽く削るには十分です。
ただし研磨剤不使用の歯磨き粉もありますので気をつけてください。
また、掃除用の重曹のような粒の粗いものは逆に傷を増やしてしまう原因になりますので使ってはいけません。
次に研磨の仕方ですが、注意すべきポイントがあります。
DVDは回転しながら再生するため、同じように同心円状に磨きたくなるかもしれません。
しかし、同心円状に磨くと余計な傷を付ける原因になります。
削り方は傷が付いている部分をピンポイントに、DVDの中心に対して垂直に磨くようにしてください。
深い傷でも力を入れて削るようなことはせず、磨く時間を長くすることで調節します。
力を入れると一部分だけ集中的に削れてしまい、レーザー光の乱反射を招いてリードエラーの原因となります。
反射層に達していない傷ならばこのような研磨の仕方で修復できるかもしれませんが、DVDを読ませてもディスクを全く認識しなかったり、再生途中で止まってしまうほど深刻な傷の場合は研磨で修復することはできません。
もし反射層に達した傷を研磨して綺麗にしたとしても、傷回りの反射層も綺麗に削り取ってしまって完全に読めなくなるだけです。
ちなみに、CDやDVD修復の都市伝説として、昔から冷凍庫で冷凍するというものがあります。
傷が修復する理屈はありませんが、冷凍したら音飛びが直った等と改善効果がまことしやかに囁かれています。
研磨でもどうしようもない場合、ダメ元で試してみるなんてのもありでしょうか。
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